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映画テリファー(terriffier)のあらすじとネタバレ感想

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 評価レビュー

★★★★☆

 スプラッタ映画・ゴア描写としては一級品の映画です。

もちろん見る人を選ぶ作品ですが、ファンとしては絶対に見るべき映画でしょう。

ダミアン・レオーネという監督ですが、すいません私は知りませんでした。ただ、ロブ・ゾンビを思わせるゴア描写や閉鎖的な世界観は今後の作品に期待してしまいます。

テリファーのあらすじ

テレビでインタビューを受けている一人の女性がいます。彼女の名前はビクトリア。

彼女は頭のおかしいピエロによって顔をぐちゃぐちゃにされてしまって人生が変わってしまったと告白します。

番組が終わりインタビュワーの女性は彼女の告白をあざ笑っていました。

すると物音がして後ろを振り返ると顔がぐちゃぐちゃになった彼女がいて、インタビュワーを襲います。

インタビュワーの顔もぐちゃぐちゃにした女は不敵な笑みを浮かべるのでした。

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 ところ変わり、タラは友人ドーンと遊びの帰り道でした。酔ったドーンの酔いを醒ますためにダイナーに入った彼女はふと向かいに黒い服を背負った気味の悪いピエロが座ったことに気づきます。

ドーンはピエロをからかっていましたが、彼は終始不敵な笑みを浮かべており、最後には店員に追い出されてしまいました。

 ダイナーをあとにしたタラたちはドーンの車で帰ろうとしますが、車がパンクしています。困ったタラは姉のビクトリアに迎えに来てくれるようにお願いし、自分は近くのビルにトイレを借りにいきました。

一人タラを待つドーンでしたが、ふと気づくと車にあのピエロがいるではありませんか。ドーンはそのままピエロに拉致されてしまいます。 

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 一人トイレにビルに入ったタラですが、そこではネズミの駆除をする業者の男と人形を大事そうに育てる不気味な女性がいました。

用を足したタラはあのピエロに襲われてしまいます。抵抗むなしく捕まった彼女は椅子に縛られてしまいますが、なんと向かいには全裸で逆さにつるされたドーンの姿が。ピエロはのこぎりで彼女の股を切り裂き、そのまま頭まで切り裂いてVの字にしていきます。

絶叫するタラですが、縛っていた椅子が壊れ、自身は逃げ出すことに成功しますが、結局ピエロに捕まってしまい、銃で殺されてしまいます。

 そのころタラを迎えに来たビクトリアですが、タラから連絡が入り(ピエロがメール送っていた)ビルに入っていきます。

同じころビルに住んでいた女、駆除業者の男とその同僚もピエロによって無残に殺されてしまいます。

 

ビクトリアがタラだと思い抱き上げた女性はタラではなくピエロでした。

驚いたビクトリアは逃げ出しますが、ピエロは何度も彼女を捕まえようと追いかけます。すると駆除業者の男がビクトリアを助けます。

警察に通報した彼はビクトリアと逃げ出そうとしますがピエロによって殺されてしまいます。

そのすきをついて逃げ出したビクトリアはビルの外に出て一安心します。

しかし、それもつかの間、車ごとビルの外から突っ込んできたピエロによってビクトリアは轢かれてしまいます。気を失ったビクトリアに近づいたピエロは彼女を顔面を食べ始めます。

 

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 結末ラスト

そのころ駆除業者の男が呼んだ警察が登場してピエロを捕まえようとします。

ピエロは足に隠した拳銃を抜き、自分の頭を吹き飛ばします。ビクトリアにはまだ息がありました。

検死室に遺体がいくつか運び込まれます。

検死官が状態を聞くと、無残な死体ばかりで、犯人は自殺を図ったことを伝えます。

検死を始めた彼は遺体の状態に驚きながら、自殺したピエロの死体袋を開けようとします。

すると突然停電し、不気味な声が聞こえます。

停電が復旧するとそこには起き上がったピエロがおり、検死官を殺して逃げ出します。

息のまだあったビクトリアは病院に運び込まれ数カ月後に退院していました。車いすの彼女の顔はぐちゃぐちゃになっていました。(はじめのインタビューの女性はビクトリアだった)

ネタバレ感想・解説

ピエロ映画といえば有名なものはIT(イット)のペニーワイズでしょう。

ペニーワイズはピエロの形をした悪魔です。

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 しかし、このテリファーのピエロはより残虐で、(ある意味)より人間らしいというか、殺人鬼です。

そういう意味では映画「道化死てるぜ!」のほうのピエロに近いです。 

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 開始早々に無残な女性の顔に驚くとともに、そこからタラのシーンに移り変わっていくにつれより残虐性が増していきます。

 

残虐作品として秀逸

 特にタラの友人ドーンが切り刻まれるシーンはこの映画の最高潮の場面であり、女●器をまっぷたつにしていくシーンなどはスプラッタ映画多しといえども中々ない、ゴア描写だったのではないでしょうか。

 (本当はそのシーンの画像ショットを載せたかったのですが、さすがにとんでもない描写になってしまうのでここでは自粛します)

そして、タラについては銃で殺されてしまうのですが、銃といえば”あっさり”とか”味気ない”とか言われそうですが、ところがどっこい顔面に何発もお見舞いするのでしっかりと残酷です。

そして、この作品の特徴は顔面破壊の描写がとても多く、しかも出来がいいということ。

顔を食べられたビクトリア、銃でハチの巣にされたタラ、切り刻まれたダイナーの主人、トンカチでぐちゃぐたにされた駆除業者の男など、顔面破壊の描写とその結果の作品がしっかりと画面にスクリーンインしてくるのはこの映画の特徴であり、特殊メイクのスタッフのこだわりとレベルの高さを感じます。

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 登場人物の多様性

さらに評価すべきは登場人物の多様性でしょう。

通常この手の映画でははじめから終わりまでヒロインが変わらないものです。

ここではタラがはじめから終わりまでしっかりと恐怖の伝導役として生き残るケースが多いですが、なんと途中でタラがあっさりと死亡。

 ビクトリアがその役を引き継ぎますが、前半後半と新鮮さを失わないまま最後まで見切ることができます。

また、わき役も秀逸です。

特にこのビルに住み着いている人形を抱えていた女性。

普通に見ると美人ですが、完全に目がイってしまっているのでこの人も地雷臭がしていました。特にピエロとこの女性の抱き合うシーンは、わかりあっている人間二人のはずなのに、もう嫌な予感がひしひしと伝わりながら、見ているこちらが逃げ出したい気持ちになって今でも印象に残っています。 

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最後に

スプラッタ、ゴア描写が好きな人はぜひともこのテリファーの鑑賞を強く推奨します。

一方で、耐性がない人にはおすすめできない作品です。

ピエロ映画にまた新しい歴史が刻まれることとなりました。