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【SNSホラー】デッド・フレンド・リクエストの映画あらすじとネタバレ感想

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 デッド・フレンド・リクエストの評価

 ★★★★☆

 SNSのリスクとホラー映画の恐怖を見事に融合させた作品。

ホラー映画としての怖さもしっかり含まれており、目をそむけたくなる描写もしっかりと撮影されているのでホラー好きな人でも十分満足できる一作ではないでしょうか。

 はじめはアンフレンデッドのようなホラー映画を想像していましたが、いい意味で違うテイストの作品になっており、大変楽しめる一作でした。 

 デッド・フレンド・リクエストのあらすじ

ローラは充実した大学生活を送る学生。

SNSに800人以上の友人がおり、彼氏は研修医です。

ある日、大学の授業が一緒だったマリーナという女の子からSNSの友達申請が来て、承認します。

彼女は抜毛症で常にフードをかぶり、暗い雰囲気を漂わせ、SNSのページは不気味は動画や画像でいっぱいでした。しかも彼女のSNSには友達が一人もいないのでした。

ある日ローラは 友人たちから、マリーナが不気味だと言われ、自分の誕生日会に呼ぶのをやめてしまいます。

怒ったマリーナはローラに言い寄りますが、逆にローラはSNS上の友達申請を解除してしまいます。

次の日、大学でマリーナが自殺したことを知らされます。彼女はパソコンから自分の自殺動画を流しており、その遺体はいまだ見つかっていませんでした。

ショックを受けるローラでしたが、ここからが悲劇のはじまりでした。

その後、ローラのSNSアカウントが乗っ取られマリーナの自殺動画がアップされてしまいます。

しかもアカウント上にはマリーナが友達として復活しています。

そして、別の友人たちもマリーナの呪いによって次々と不可思議な死を遂げてはローラのSNSにどんどんアップされていき、彼らも死の直前にマリーナの友達リストに入っていたことが判明します。

 一人また一人とローラの友人は減っていきます。

 そのうち、ローラはマリーナが昔いた孤児院にたどり着き、彼女が黒鏡の儀式によって一連のカルト的事象を引き起こしていることに気づきます。

ローラは黒鏡の儀式を止めるには、マリーナが使った黒鏡(=彼女のPC)を壊すしかないと思い、彼女の自殺場所を探しはじめるのでした。

結末ラスト

 ローラはマリーナの生家を訪れますが、その場所にはマリーナの自殺の痕跡はありませんでした。

しかし、ローラはマリーナが書いた絵に映っていた煙突の場所が近くにあることに気づきます。

 そこでローラはマリーナに出会います。彼女は「友だちになりたいだけ。親友よ、永遠に」とだけ言って立ち去ります。そこにはパソコンがありました。電源が落ちたパソコンにはローラが映っています。覗き込むとマリーナが彼女を襲ってきました。

後日大学の食堂ではフードを被って友達が0人になったローラがいました。彼女は次の標的を探していました。

デッドフレンドリクエストのキャスト

監督:サイモン・ヴァーホーヴェン
脚本:マシュー・バレン、フィリップ・コック、サイモン・ヴァーホーヴェン
製作:クイリン・ベルク、マックス・ビーデマン
音楽:ゲイリー・ゴー、マルティン・トートゥシャロウ
撮影:ヨー・ハイム
編集:トム・ザイル、デニス・バフター

ローラ・ウッドソン:アリシア・デブナム・ケアリー
タイラー・マコーミック:ウィリアム・モーズリー
コービー:コナー・パオロ
オリビア:ブリット・モーガン
イザベル:ブルック・マーカム
マリーナ・ミルズ(マリーナ・ネデファー):リーゼル・アーラース
キャロライン:スーザン・ダンフォード
キャメロン刑事:シャショウニー・ホール
ガス:ショーン・マークウェット

 デッド・フレンド・リクエストのネタバレ感想

 SNS系のホラーと言えばまず思いつくのが映画アンフレンデッドです。

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 時代を反映してか、SNSをホラーにするのは個人的にはリアル感があってとても好きです。

何よりこれまであまりSNSを使ったホラーがないので見ていて新鮮です。

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 こちら映画サーチもホラー映画ではないですが、SNSの怖さがとてもよくわかる映画で、非常に楽しめます。

デッド・フレンド・リクエストについてもSNSという要素を入れることで自分がコントロールできないところで自分の人格がもう一つできるようで絶望感がとても出ています。

アカウントの乗っ取り

SNSがホラー映画との相性がいいものの一つにアカウントの乗っ取りがあります。

SNS系ホラーの特徴はまず不気味なアカウントとコンタクトを取り、その後自分のアカウントが乗っ取られてしまうことが王道のパターンです。

しかし、これは悪霊の仕業でなくても現実世界でも悪意ある知らない人間によって起こりえることなので、多くの人が「誰かにやられた」「誰だ犯人は?」など悪霊に対して自然な反応をすることができるのです。そこがとてもホラー映画と相性がよくなっています。ちなみにアカウントの乗っ取りと言えば、映画カムガールがおすすめです。 

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 マリーナの怪演

この映画の肝はやはりマリーナです。

人間なのか、悪魔なのかわからないギリギリのラインを演じる彼女がこの映画を一段上の映画にしています。

たしかにマリーナは前半でスクリーンアウトしてしまいますが、彼女の強烈すぎるキャラが、のちの彼女のSNS画面の不気味さを増すわけです。

 人を見たら泥棒と思え

 この映画の怖さはその身近さにあります。SNSが発達している私たちの現代ではインターネットを通じて知らない人に出会うことが当たり前すぎて、そのリスクや危険度が麻痺しています。

昔から人を見たら泥棒と思え、とありますが人を見たら悪魔かもと思えという怖さがあるのです。

昔であればマリーナがローラと知り合う余地など無かったものが、ついついフェイス●ックの友達申請ぐらいであれば「まあいいか」という形で友達になってしまうわけです。

結果、本当のリアルでの友達を全員失ってしまいました。

SNSの800人の"友達"

映画の本質ではないかもしれませんが、ローラのSNS上の友達の数がすごいスピードで減っていくのを見ながらSNSのつながりの薄さを感じました。

現実の友人であればローラが死体の動画なんてあげるわけない、とわかるはずですしやはりSNSのつながりっていったい何なんだろうと感じてしまいました。

恐るべきヘレディタリー

本作ではマリーナ自身が呪いの主体でありつつ、最終的にSNSのアカウントベースで呪いがかかっており、その呪いがローラに継承されました。

ITシステムのブラックボックスの中で"アカウント"という実態のないものが呪いとして引き継がれていくのは本当に怖いです。

日本の映画で言えばリングのビデオの概念に近いかもしれません。

 

 デッド・フレンド・リクエストの最後に

 ドイツ初のホラー映画デッドフレンドリクエストは現代のSNSのリスクにホラーの怖さを融合させた本格的ホラー映画です。

ぜひともご覧ください。