縦の糸はホラー 横の糸はゾンビ 織り成す布はいつか誰かを暖めうるかもしれない

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ハーモニー・オブ・ザ・デッドのあらすじとネタバレ感想【豪華キャストのゾンビ映画】

ハーモニーオブザデッドはスペイン発のゾンビホラー映画です。

原題はEXTINCTION=絶滅という意味を指しており、ゾンビで世界が崩壊したあとで、ゾンビたち自身も絶滅したあとの世界を表現している作品です。

題名のハーモニーは主人公たちが住んでいる地名のことです。

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ハーモニー・オブ・ザ・デッドのキャスト

パトリック・・・マシュー・フォックス(井上和彦)
ジャック・・・ジェフリー・ドノヴァン(堀内賢雄)
ルー・・・クイン・マッコルガン(小松 未可子)
女・・・クララ・ラゴ(伊藤 静)

 

ハーモニー・オブ・ザ・デッドの評価

★★★☆☆

 ゾンビものとしては十分な合格点でしょう。

化け物は結構迫力ありますし、親子のヒューマンドラマとしても完璧ではないものの、安っぽすぎずところどころ心温まるシーンがあります。

難儀な点は通常のゾンビものではなく、ゾンビが進化して、完全にただの化け物になってしまっている点と、パニックよりもヒューマンドラマの時間のほうが長い点が人によっては「つまらない」と感じてしまう点でしょう。

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ハーモニー・オブ・ザ・デッドのあらすじ

世紀末の世界で人類の多くはゾンビへと変貌し、人々は絶滅寸前の危機に追い込まれていました。

ある日軍の護衛によって守られた避難途中のバスが襲撃され、乗客のほとんどがゾンビとなる事件が起きます。

人類最後の生き残りジャック(ドノヴァン)は娘のルー(マッコリガン)はその事件で母親を失います。その後、彼らは生き残り、細々と生き延びていました。
9年後、雪に閉ざされた小さな町“ハーモニー”には、人類最後の生き残りジャックと娘、そして、アルコールで身を崩したパトリックがひっそりと暮らしています。

9年前の事件により、パトリックとジャックの間には深い溝が出来てしまっていました。

ジャックはルーに決して隣人に近づかないように言い聞かせていました。
そんなある日、パトリックが物資の調達のために出かけた先で奇妙な化け物に出会います。

肌は寒さに耐えるために硬く、白くなり、目が退化し、聴力がするどくなった奇妙な化け物は数年前のゾンビが進化した成れの果てでした。

彼らは奴らの襲撃に備えて家に立てこもりますが、奴らの大群に囲まれてしまい、止むを得ず家を捨て、無線から聞こえた安全な場所まで逃げるのでした。

 

ハーモニー・オブ・ザ・デッドの感想

ハーモニー・オブ・ザ・デッドという名称がついていますが、純粋なゾンビものではないです。

むしろ見どころは3人の人間が織りなす人間模様でしょう。

そんなハーモニーオブザデッドの見どころも含めて感想を書いていきます。

何気に豪華なキャスト

改めてキャストを見てみるとパトリックはなんとあのマシュー・フォックスではないですか。

なんか見たことあるなと思ったら往年の名作(迷作)でラストがなんとも微妙だったLOSTのジャック役の彼でした。

はじめは髪と髭がボーボーだったので誰かわかりませんでしたが、相変わらず優柔不断な感じの情けない役が似合ってますね(笑)

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そして、なんとジャック役はジェフリー・ドノヴァンで、こちらも有名なバーン・ノ^ティス 元スパイの逆襲の主役マイケルではないですか!

バーンノーティスのときには栗田貫一の抜けた感じの軽いキャラだったのが一転して暗いパパになってこちらは少しキャラが違っていてはじめはわからなかったです。

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ほかにもルー役のクイン・マッコルガンはフライトゲームなどちょいちょい子役として出演する実力派です。 

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 こんな豪華なメンバーなわけですので演技は文句なしです。

ゾンビ映画といえばとにかくワーキャー、グワーという感じのパニックものが多い中で本作ではこういった実力派の3人が互いに認められない部分や認めている部分がいりまじっているヒューマンドラマな部分が半分くらいを占めています。

 パニックものとしてはもう一声

今回は単純なゾンビものというよりはゾンビが進化してより人間から化け物に近づいています。バイオハザードなどでは実験で改良されたゾンビが出てきますが、今回のゾンビは独自の進化を遂げ、寒さ対策や怪我対策も完全にできている、ある意味人間の上位互換のような存在です。

特殊メイクも気合が入っていて、この迫力です。

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 ただこいつ、進化したはずの存在なのですが、逆に目が見えないという退化も同時にしており、ちょっとした欠陥動物です。

物語のシナリオとしては半分以上がしっとりした雰囲気というか、しんみりした雰囲気というか、生きていることでラッキー!というよりは隣のやつは嫌い、家から出るな、何もするな!というジャックの超過保護のせいで、とても窮屈な感じです。

そのため、ゾンビものの王道パニックシーンがはじめと最後しかありません。最後のところも、銃を乱射するというよりは格闘のようなもので家の中で戦うため迫力はいまいちですね。

 

ハーモニーオブザデッドの最後に

続編も作られそうなラストでした。

ただし、ゾンビものではよくある「あそこは安全らしい」という隣の芝は青く見えるのと同じで、たいていはどこも同じようなゾンビの惨状なのですよね。

個人的にはジャックは結構嫌いなので、続編が出たら犠牲になってほしいですね(笑)